2023.03.07
プロテイン+牛乳は本当にダメ?迷いを解消し筋肉をつける賢い飲み方
プロテインを飲むのに、どんな飲み物で割るべきか迷っていませんか?「牛乳は太るからダメ」「水で割るとまずい」など、人によって意見も様々ですからね。そこで今回は、一刻も早く迷いを解消し筋肉をつけてもらうべく、プロテインの賢い飲み方を紹介します!
目次
そもそもプロテインって必要?
ではまず、プロテインが筋肉づくりに役立つ理由から見ていきましょう。
プロテインに含まれているタンパク質も、肉や魚などに含まれているタンパク質も、栄養素としては同じ「タンパク質」です。
しかし、プロテインのタンパク質は食材から抽出後に精製されているため、純度の高い高濃度のタンパク質になっています。
肉や魚のタンパク質含有率が20〜25%なのに対して、プロテインのタンパク質含有率は70〜80%と非常に高いのです。
また、細かくろ過されているため消化吸収スピードも速く、肉や魚のタンパク質が消化吸収されるまでに4〜6時間かかるのに対して、プロテインのタンパク質は1〜2時間で消化吸収されます。
こうした点から、プロテインのタンパク質は、純度や濃度・消化吸収スピードにおいて肉や魚のタンパク質よりも優れており、筋肉づくりに役立つと言えるのです。
なお、プロテインには、成分の違いによって下記のような種類があります。
- ホエイプロテイン…乳清タンパク質(ヨーグルトの上澄み液に含まれる成分)
- カゼインプロテイン…乳タンパク質(ヨーグルトの白い部分に含まれる成分)
- ソイプロテイン…大豆から抽出した植物性タンパク質
プロテインを牛乳で割るのは本当にダメ?
プロテインを割る代表的な飲み物と言ったら「牛乳」ですよね。
しかし、牛乳には脂肪分が多く含まれているため、「牛乳で割って飲むと太る…」と心配している人も多いようです。
では、本当のところどうなのでしょうか?
結論から先にお伝えしますと、プロテインを牛乳で割って飲んでも太りません!
確かに牛乳には脂肪分が含まれていますが、気にする必要はありません。
なぜなら、人間が太るのは、脂肪ではなく「糖質の摂り過ぎ」が原因だからです。
簡単に太るメカニズムを説明しておきますと、白米や菓子パンなど、糖質を多く含む食品を食べると血糖値が急上昇します。
すると、血糖値の上昇を抑えるホルモンである「インスリン」の分泌が活発になります。
ところがインスリンには、余った糖質を脂肪細胞に送り込む働きもあるため、脂肪細胞が糖質を取り込み、最大で3倍にも大きく膨らんでしまうのです。
これが、人間が太ってしまう本当の原因。
もちろん牛乳にも糖質は含まれています。
しかし、牛乳に含まれているカゼイン(乳タンパク質)の働きによって糖質が吸収されにくくなるため、飲んでも血糖値は急上昇せず、インスリンの分泌も抑えられるのです。
つまり、牛乳は太りにくい飲み物であり、プロテインを牛乳で割って飲んでも太る心配はありません。
もちろんダイエット中に飲んでもOKです。
プロテインを「牛乳」「水」で割る一番の違いは?
プロテインの最もシンプルな飲み方は「水」で割って飲む方法です。
では、プロテインを「牛乳」と「水」で割った場合、どんな違いがあるのでしょうか?
ここでは、味や飲みやすさなどの表面的な違いはさておき、筋肉づくりに重大な影響を与える「本質的な違い」について解説します。
この違いを知っていれば、「牛乳」と「水」を上手に使い分けることが可能となるため、筋肉づくりを効率よく進めることができるでしょう。
一番の違いは「消化吸収スピード」
プロテインを「牛乳」「水」で割った場合の一番の違いは、タンパク質の「消化吸収スピード」です。
プロテインに含まれている大量のタンパク質は、体内に入るとアミノ酸に分解され、小腸から吸収されます。
吸収されたアミノ酸は一定量が体内に蓄えられ、筋肉づくりなどに利用されるのです。
つまり、タンパク質が消化吸収されるまでには、ある程度の時間が必要となります。
例えば、肉や魚などの場合には、タンパク質が消化吸収されるまでに4〜6時間ほどかかりますし、揚げ物などの油っこい食べ物の場合には、更に長くかかるのです。
それに対してプロテインなら、1〜2時間でタンパク質を消化吸収できます。
ただしプロテインであっても、どんな飲み物で割るかによって、消化吸収スピードに違いが生じるのです。
それでは、プロテインを「牛乳」「水」で割った場合のタンパク質の消化吸収スピードについて詳しく解説します。
今回は、プロテインの中でも特に消化吸収スピードが速い「ホエイプロテイン(乳清タンパク質)」の場合を見ていきましょう。
ホエイプロテインを牛乳で割った場合の消化吸収スピード
ホエイプロテインを牛乳で割った場合、タンパク質が消化吸収されるまでに約2時間かかります。
ホエイプロテイン自体は、本来1時間程度で消化吸収されるものなのですが、牛乳に含まれているカゼイン(乳タンパク質)が胃でゲル状に固まるため、消化吸収を遅らせてしまうのです。
しかし、ゆっくり消化吸収される分、タンパク質を少しずつ持続的に補給できるというメリットもあります。
ホエイプロテインを水で割った場合の消化吸収スピード
ホエイプロテインを水で割ると、タンパク質が消化吸収されるまでの時間が約1時間に短縮されます。
胃で固まらない分、牛乳で割るよりも速く消化吸収されるのです。
ただし、短時間で一気に吸収されてしまうため、タンパク質を少しずつ持続的に補給したい場合には向いていません。
要するに、「牛乳」「水」のどちらで割るにしても、それぞれにメリット・デメリットがあるということです。
したがって、状況に応じて上手く使い分けていくことが、賢い飲み方だと言えます。
効率よく筋肉をつけるプロテインの飲み方は?
筋肉を効率よくつけるには、タイミングに合わせてプロテインの飲み方を変える必要があります。
素早く消化吸収させたいのか、ゆっくり消化吸収させたいのか、タイミングや筋肉の状態に応じてベストな飲み方を選択するということです。
では、「筋トレ直後」「寝る前」「間食時」の飲み方について見ていきましょう。
筋トレ直後は「水」で割って飲む
筋トレ直後のプロテインは、水で割って飲むのがベストです。
なぜなら、筋トレ直後のプロテイン摂取は「消化吸収の迅速さ」が重要であり、それを妨げるカゼインや脂肪分などを含まない飲み物の方が適しているからです。
筋トレ直後の筋肉は、タンパク質を最も欲する状態になっていますので、素早く消化吸収されることで、よりスムーズに筋肉の合成が進みます。
具体的には、筋トレ終了後30分以内が「タンパク質摂取のゴールデンタイム」。 筋トレ終了後すぐに飲めるよう、シェイカーに予めプロテインパウダーを入れて用意しておくとよいでしょう。
筋トレ直後に摂るプロテインパウダーの量は30〜40gが目安です。
タンパク質含有率80%のプロテインであれば、これで24〜32gのタンパク質が摂れます。
体が1回で消化吸収できるタンパク質の量は、成人男性の場合で30〜40gです。
1回でそれ以上のタンパク質を摂取しても、消化吸収されず余ってしまいます。
余った分は、脂肪となって蓄積される可能性が高くなりますので、摂り過ぎには注意してください。
寝る前・間食時は「牛乳」で割って飲む
寝る前や間食時には、牛乳で割って飲む方が効果的です。
なぜなら、ゆっくり消化吸収された方が、筋肉づくりに都合がよい時間帯だからです。
例えば、睡眠時間を8時間とした場合、最初の1〜2時間でタンパク質が全て消化吸収されてしまったのでは、あとの6〜7時間は補給されない状態が続きます。
就寝中は筋肉の合成がバンバン行われる時間帯なので、タンパク質が補給されない状態が長時間続くと、筋肉を作るための原料が足らなくなり、筋肉づくりがスムーズに進まなくなってしまうのです。
また、間食時においても、次の食事までの時間が空きすぎてしまうと、体内のタンパク質が不足してきますので、ゆっくり消化吸収された方が都合がよくなります。
したがって、寝る前や間食時に飲むプロテインは、長時間継続してタンパク質を補給し続けられるように、牛乳で割る方がよいのです。
なお、寝る前や間食時には、ソイプロテイン(大豆タンパク質)を利用すると、より長時間に渡ってタンパク質の補給を続けることができます。
ホエイプロテインが約1時間で消化吸収されるのに対して、ソイプロテインの消化吸収時間は4〜5時間。
牛乳で割って飲むと更に長くなり、5〜6時間に渡りタンパク質を少しずつ補給し続けることができるのです。
1日の理想的なプロテイン摂取プログラム
短期間で効率よく筋肉をつけるには、1日の中でどのようにプロテインを飲むかを、1日のタンパク質の総摂取量や食事時間を考慮した上で決める必要があります。
では、1日の理想的なプロテイン摂取プログラムを紹介します。
筋肉をつけるために必要な1日のたんぱく質摂取量は、体重1kgに対して約2gです。
例えば、体重70kgの人なら約140gのタンパク質を摂取しなければなりません。
この量を、食事とプロテインで確保できるよう、1日のプログラムを考えればよいのです。
【1日のプロテイン摂取プログラム例】※体重70kgの人の場合
- 朝食(7:00)…タンパク質約30gを摂取
- 昼食(12:00)…タンパク質約20gを摂取
- 間食(16:00)…プロテイン+牛乳でタンパク質約20gを摂取
- 筋トレ(19:00~20:00)
- 筋トレ後30分以内…プロテイン+水でタンパク質約20gを摂取
- 夕食(21:00)…タンパク質約30gを摂取
- 就寝前(23:00)…プロテイン+牛乳でタンパク質約20gを摂取
プロテインは「牛乳」「水」以外で割ってもいいの?
プロテインは、「牛乳」「水」以外で割って飲むこともできます。
例えば、牛乳の代わりに「豆乳」で割ってもいいですし、水の代わりに「スポーツドリンク」で割ってもOKです。
ホットで飲みたい場合には、温めた牛乳やお湯に溶かして飲むこともできます。
特に、「ザバス」や「マイプロテイン」などはホットでも飲みやすいですよ。
また、味付けなしのプレーンタイプのプロテインなら、「オレンジジュース」との相性もいいです。
ぜひ、自分のお気に入りのテイストを見つけてみてください。
牛乳でも水でもおいしく飲めるプロテイン5選
最後に、牛乳でも水でもおいしく飲めるプロテインを5種紹介します。
溶けやすくてとにかくおいしいので、水で割るとまずいと感じている人にはぜひ試してもらいたいプロテインです。
もし、プロテイン選びで迷ったら、この中から選んでみてください。
利用者からの評価も高く、筋肉づくりに役立つこと間違いなしです!
【明治ザバス】ホエイプロテイン100ココア味
サプリメントの人気ブランド「ザバス」の代表的なホエイプロテインです。
タンパク質含有率が約71%あり、スプーン4杯(約28g)で約20gのタンパク質が摂れます。
4種のビタミンB群やビタミンC、ビタミンDも配合されているため、筋肉づくりを効果的に進めることができます。
【明治ザバス】ホエイプロテイン100リッチショコラ味
「ザバス」の中でも、特に「おいしくて飲みやすい」と評判のホエイプロテインです。
タンパク質含有率は約71%で、スプーン4杯(約28g)で約19.5gのタンパク質が摂れます。
4種のビタミンB群やビタミンC、ビタミンDも配合されています。
味にこだわりたい人にはおすすめのプロテインです。
【ビーレジェンド】ホエイプロテインミックスベリー風味
プロテインには珍しいミックスベリー風味のホエイプロテインです。
酸味と甘みのバランスが絶妙のプロテインなので、さっぱりとしたテイストがお好みの方にはおすすめです。
タンパク質含有量は1食20g以上で、タンパク質の吸収に役立つビタミンCとビタミンB6が配合されています。
【ビーレジェンド】ホエイプロテインポコちゃんミルキーココア風味
不二家の人気ドリンク「ミルキーココア」をイメージした味になっているため、とても飲みやすくておいしいです。
タンパク質も1食あたり20g以上摂れますし、ビタミンCなども配合されています。
甘党の人には特におすすめです。
【DNS】ホエイプロテインストロベリー風味
品質の高さで評判の「DNS」のホエイプロテインです。
タンパク質含有率が約76%と高く、1食(約33g)で約25gのタンパク質が摂れます。
また、筋肉のリカバリーに重要な役割を果たすグルタミンが高配合されているため、ワンランク上の筋肉づくりを目指したい人にとっておすすめです。
溶けやすくてストロベリー風味なので、水だけでおいしく飲めます。
「牛乳」「水」を使い分けてプロテインの効果を高めよう!
プロテインの効果を高め、効率よく筋肉をつけていくためには、タイミングに合わせてプロテインの飲み方を変えることが大切です。
筋トレ直後は、素早く一気に消化吸収される「プロテイン+水」がおすすめですし、寝る前や間食時は、少しずつゆっくり消化吸収される「プロテイン+牛乳」が適しています。
噂を鵜呑みにして、「牛乳で割ると太るからダメ」とか「水で割るとまずい」といった誤解をしている人が多いですが、それでプロテインを飲まなくなってしまうのは残念なことです。
プロテインは、牛乳で飲んでも太りませんし、水でもおいしく飲むことができます。
牛乳と水を上手く使い分け、タイミングに合わせた賢い飲み方で、効率よく筋肉をつけていきましょう!
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