2023.02.27
引き抜き転職の大切なこと4選!注意事項や成功事例まで徹底解説
企業から引き抜きオファーがきて、受けるべきなのか迷っていませんか?この記事では引き抜き転職の注意点や成功事例などを解説していきます。企業からオファーを受けている方や、これから引き抜き転職をしたい方は要チェックです。
目次
引き抜き転職とヘッドハンティングは違う
引き抜き転職と同じようなニュアンスの用語でヘッドハンティングというものがありますが、中身は違います。
引き抜き転職とは役職や役員など関係なく、優秀な人材をスカウトする転職用語です。
一方ヘッドハンティングは、役職や役員をスカウトして自社に迎えることを意味します。
また、収入面でも高い役職や役員で迎えられることが多いヘッドハンティングの方のほうが、年収も高い傾向です。
引き抜き転職される人の特徴
では、引き抜きされる人物とはどのような方が多いのか、引き抜かれた人材をもとに特徴を解説していきます。
引き抜き転職される人の特徴は以下の通りです。
- スキルや専門知識がある人
- 会社に貢献している人材
- 同じ業界の方から名前が知られている
企業は、即戦力や業績を出せる人材を求めるために引き抜きを行います。
そのため、業界に必要とされる資格や知識に優れている人や、現在勤めている会社で結果を残している方はスカウトされやすいです。
引き抜き転職は違法ではない
「現職と雇用契約しているし、引き抜き転職は違法では?」と思われる方もいるでしょう。
原則として、引き抜き転職の行為自体は違法ではありません。
理由は、憲法によって「何人も職業選択の自由がある」と規定されているため引き抜き行為自体に違法性はないのです。
ただし、悪質な引き抜き行為などを行った場合は、違法になり損害賠償を求められることもあります。
たとえば、悪質といえる引き抜き行為は以下の通りです。
- 在職中の引き抜き行為
- 現職に対する誹謗中傷などの行為
- 現職の顧客に対する勧誘行為
労働者は、雇用期間中に会社に不利益を出してはいけないという義務を負います。
在職中の引き抜き行為は、競業避止義務違反とみなされ、もしも発覚した場合は損害賠償対象になる可能性が高いです。
しかし、労働者の「職業選択の自由」も配慮されるため、在職中の引き抜き全てが処罰対象になるわけではありません。
あくまでも「転職の勧誘を超え、社会的相当性を逸脱し極めて背信的な方法で行われた場合」のみ違法性があるといわれています。
また、退職後でも前職に対して悪質な行為をした場合も、不法行為とみなされ違法対象となります。
引き抜き転職の注意点
引き抜き転職は、良いことだけではありません。
もちろん注意することもあり、気をつけなければトラブルなどを発生させてしまうことも。
そうならないためにも、以下の項目は転職時にやっておく必要があります。
- 給与や福利厚生などの交渉
- 転職が決まってから現職の会社へ報告
- 最終出勤日まで仕事を疎かにしない
- 転職後の前職とのトラブル
引き抜き転職を失敗させないためにも、これらから紹介する注意点を確認しておきましょう。
給与や福利厚生などの交渉
給与や福利厚生については、転職を決定する前に相手先と交渉や確認しておく必要があります。
いくら働きやすい環境だったとしても、給与が安く福利厚生が充実していなければ今後の生活に影響を与えてしまう可能性があるためです。
もちろん、転職とは給与などのお金だけが全てではありませんが、これから先に後悔がでるものは潰しておいたほうがよいでしょう。
また、給与や福利厚生以外に、休日やご自身が仕事をする上で大切にしていることも交渉しておくとさらによいです。
転職が決まってから現職の会社へ報告
退職願いは転職が決定してから、現職の会社に報告するようにしましょう。
転職が決まらず、社内の人に転職をおこなうことを公開すると、ご自身の転職情報がすぐに周りに広まってしまい、居づらい環境を作ってしまいます。
そうなると、オファーされた企業の条件が悪かった場合に、断りたいのに断れないケースになりやすいです。
そうならないためにも、上司や同僚などへの転職報告は、条件交渉などが済んでからおこなうようにしましょう。
最終出勤日まで仕事を疎かにしない
転職が決まり最終出勤日までの間に、引き継ぎ事項や仕事で手を抜くことがないようにしましょう。
今までお世話になった人や会社に感謝し、最後まで取り組むようにして現職から悪い評価を得られないようにしておく必要があります。
もしも、手を抜いた仕事ぶりを転職先の企業が知った場合、採用取り消しになることも。
そうならないためにも、最終出勤日まで仕事は疎かにせず、最後まで責任をもって取り組むようにしておきましょう。
転職後の前職とのトラブル
転職後も注意すべき点はあります。
それは前職と転職先が競合他社だった場合は、顧客情報等の機密情報を流出させないことです。
もし流出させた場合は、違法でありトラブルになる可能性があるため注意しておきましょう。
また、ご自身が転職する際に、部下を数名連れて行くなどの事例があります。
複数名を前職から引き抜くことも違法行為となるため、転職する際は勧誘せずにご自身一人だけで入社するようにしましょう。
引き抜き転職の成功事例
ここでは、引き抜き転職をおこなった方の成功事例を3つ紹介していきます。
- 前職より給与があがる
- 前職より働きやすい環境になる
- キャリアップになる
引き抜き転職は、現職に比べてメリットな部分も存在し、成功させた方々もいらっしゃいます。
実際の事例をもとに、引き抜き転職の成功事例をここでは解説していきます。
前職より給与があがる
引き抜き転職をされた方で、前職より給与があがり生活が楽になった方もいらっしゃいます。
引き抜き転職は、企業の方からアピールしてくるため、前職よりも給与や待遇を良くしてくれるところが多いです。
なかには、年収が2倍になったかたも。このように、引き抜き転職とは給与面では非常にメリットのあることです。
前職より働きやすい環境になる
引き抜き転職をする企業は、人材に投資ができる中小企業や大手企業が多いです。
人に投資するということは、人材育成に力を入れる経営方針で取り組む法人もあるということになります。
実際に引き抜き転職をおこなった人の中には、前職に比べやりがいや働きやすくなった方もいらっしゃいます。
このように、前職より働きやすい環境をお探しの方には、引き抜き転職はおすすめです。
キャリアップになる
引き抜き転職の場合、企業から役職付きや将来的なキャリアを約束されたうえで雇用されることもあります。
また、今までより規模の大きい企業で引き抜きされた場合は、今までと関わったことのない取引相手や仕事内容に携わることも。
そのため、引き抜き転職はご自身のキャリアアップに繋がりやすいです。
引き抜き転職の失敗事例
引き抜き転職は、良いことだけではありません。もちろん失敗もあります。
ここで紹介する引き抜き転職の失敗事例は以下の通りです。
- 転職する前の条件と違う
- 期待と実力が違った
- 前職の会社に戻れない
以上の失敗事例を確認して、引き抜き転職を受ける際は気をつけるようにしましょう。
転職する前の条件と違う
引き抜き転職は、入社前に提示された条件内容と、実際に働きだしてからの条件が違っていたというケースもあります。
「伝えられた給与が、実は時間外込みの金額だった」「住宅手当などの福利厚生がなかった」などさまざまです。
そうならないためにも、面談時に条件面の交渉をしておく必要があります。
期待と実力が違った
転職先に入社したものの、期待された能力を発揮できずに、社内についていけない状態になるケースもあります。
たとえば、今までは専門的な仕事のみで経理や営業などは全くしていなかったが、新しい職場では経理・営業までしないといけないなどです。
そうなってくると、仕事についていけずに会社からの評価が下がってしまい、当初予定していた計画を大きく狂わせてしまいます。
そうならないためにも、面談時に仕事内容を詳しく聞いてご自身の能力と照らし合わせておくことが必要です。
前職の会社に戻れない
「転職して新しい職場で働いたけど、合わなかったから前職に戻りたい」そのように思われる方もいます。
とはいえ、多くの企業は再採用は難しいです。特に競合他社へ引き抜かれて入社した場合は特に難しいでしょう。
また、引き抜かれたという情報もいつかは、前職の方の耳に入る可能性もあります。
そうなった場合、前職の企業がご自身に持つイメージはよくありません。
再採用率はゼロではありませんが、前職の会社に戻れる数値は低いといえるでしょう。
引き抜き転職を成功させる方法2選
引き抜き転職には失敗もあります。ですが、それを未然に防ぐ方法もあります。
ここでは、引き抜き転職を失敗させない方法を2つ紹介していきます。
- 企業HPや会社情報を調査
- 転職サイトで比較する
引き抜きのオファーがあった際は、まずは上記の方法を調査していきましょう。
企業HPや会社情報を調査
引き抜き転職を成功させるためには、オファーがあった会社を調べることです。
企業HPには経営理念や先輩社員の声などが記載してありますので、ご自身に合った会社方針なのかを確認してみましょう。
また、会社概要では資本金や従業員人数などを調べて、経営状況も把握できます。
経営状況や従業員人数が多ければ、給与面や労働条件が良い可能性もあります。
このように、事前に企業HPや会社情報を調べることは、転職失敗を回避できる方法の1つです。
転職サイトと比較する
オファーがあった会社から、給与面などの提示があった場合、同じ業界の転職サイトなどで他の企業情報と比較してみると、良し悪しがわかりやすくなります。
比較する項目は、給与・福利厚生・勤務時間・休日など、ご自身が大切にしているポイントを検証してみてください。
また、頭で比較するよりエクセルなどの表などでまとめると比較しやすいです。
もちろん、現職との比較も忘れずにおこないましょう。
比較した結果をもとに、「本当にご自身の引き抜き転職が良いものなのか」を再確認してから交渉にうつると失敗を防ぎやすいです。
引き抜き転職の履歴書の書き方
引き抜き転職は、入社前に面談もしくは面接をして断れることもあります。
通常の面接であれば、人事部が採用担当するところが多いですが、引き抜き転職の場合は役員の方が多いです。
そのため、オファーを受けたからと余裕を持ってしまい、面接で役員の方を納得させられず不採用になることも。
そうならないためにも、ここでは引き抜き転職の面接時に重要な履歴書の書き方を解説していきます。
志望動機
引き抜き転職をされる方で、「紹介されたので」「オファーがあったので」など上から目線で志望動機を書く方がいますが、こちらはNGです。
引き抜き転職であっても、企業を決めたのはご自身です。
必ず企業が魅力的に思える志望動機を記載する必要があります。
志望動機を企業に伝えるポイントとして、以下のことを意識して記載してみましょう。
- 企業のどの点に魅力を感じたのか
- 企業が求める人材を考える
- 企業がどんな役割を期待しているのかを考える
たしかに、引き抜き転職は企業から労働者にオファーするかたちですが、履歴書はあくまでもご自身から企業へアピールする書類です。
企業も会社に貢献できる人材だからこそ、ご自身にアピールしてきています。
そのため、履歴書で上から目線での志望動機だと、企業も思っていた人材と違うと考えてしまいます。
そうならないためにも、志望動機は必ず企業目線で執筆するようにしましょう。
資格
資格ですが、企業の事業展開を確認して必要に応じて執筆をするようにしてください。
企業の中では、あらゆるジャンルの業種をおこなっているところもあります。
そのため、昇進や役員になってくると、多くの部署を受け持つことになります。
そういった際に、多くの業種に対応できる資格を所持、記載している場合、最終的に昇進のチャンスに繋がりやすいです。
全ての資格を記載する必要はありませんが、企業情報を調べて資格を記載してみると会社からの印象もよくなります。
経歴
引き抜き転職の履歴書で重要なのは経歴です。役員の多くは、ご自身の前職での成果や仕事の取り組み方を必ず確認してきます。
また、書き方のポイントとしては、成果は数字・取り組み方法は明確的に伝えることです。
もしも抽象的な表現をされた場合、企業に上の立場になる人間として不安を与えてしまいます。
とはいえ、前職の売上や具体的な数字を伝えるのは、漏洩行為になるため気をつけましょう。
あくまでも「昨年対比◯%」などにとどめるなど、表現に気をつけて企業にアピールすることが重要です。
まとめ:引き抜き転職は断ることも大事!自身に合った企業を選びましょう
この記事では、引き抜き転職について解説していきました。
引き抜き転職は、ご自身の収入やキャリアアップに繋がる重要な出来事です。
とはいえ、条件や企業内容をしっかり確認しないと、ご自身で考えていた人生計画を大きく狂わせてしまいます。
もちろん、知り合いから企業を紹介された方は、今後のお付き合いなどで断りづらい部分もあるでしょう。
しかし、一番大事なことはご自身が満足いく結果がでることです。
条件や調査した結果で、納得できない部分が少しでもあるなら、断ることをおすすめします。
また断り方も、オファーがきたら、「なるべく早めに」「丁寧な口調」で返事をすると相手からの印象も悪くなりません。
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