2023.02.16
寝不足でイライラする原因は?すぐにできる対策やリスクを詳しく紹介
寝不足になると、イライラしやすくなったり、怒りっぽくなったりした経験がある方は多いのではないでしょうか。今回は、寝不足でイライラする理由や、すぐにできる解消方法などを紹介します。イライラに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
寝不足でイライラする理由は?
寝不足の日に、普段であれば気にしないような些細なことにでも、すぐにイライラしてしまったという経験をした方もいるのではないでしょうか。
まとまった睡眠が取れていないと、心身へのダメージが残ってしまい、普段の生活でのあらゆる場面で支障をきたすことがあります。
はじめに、なぜ寝不足になるとイライラしやすくなってしまうのかを見ていきましょう。
自律神経が乱れるため
人の体には、「自律神経」という体と心を健康的に保つための機能が働いています。
自律神経は、主に体が活動しているときに働く「交感神経」と、体が休んでいるときに働く「副交感神経」があり、この2つがバランス良く機能することで、健康な状態が維持されるのです。
ですが、寝不足が続いてしまうと、副交感神経の活動が弱まってしまい、体を正常な状態に保つ機能のバランスが失われ、心身へ悪影響を及ぼしてしまいます。
この自律神経の乱れにより、イライラしやすくなったり、頭痛を起こしたりといった症状が引き起こされるのです。
自律神経が乱れていると、怒りが増幅しやすくなるともされており、他人に対してキレやすい方や、怒りやすいといった方は、寝不足が影響している可能性を疑いましょう。
集中力が低下するため
睡眠は、普段の活動で疲弊した脳の集中力を回復させる役割を持ちます。
「朝の30分は、夜2時間の生産性に匹敵する」といった言葉を、耳にしたことはないでしょうか。
これは、睡眠直後の朝は集中力が回復した状態にあるため、疲れが溜まった夜に比べて数倍ものパフォーマンスを発揮できるという状態を意味しています。
集中力は、一日の活動で少しずつ消耗していき、集中力がなくなると、仕事効率が悪くなったり、精神のコントロールができなくなったりといった悪い症状が起きるのです。
つまり、適切な睡眠時間を取れないと、前日の疲れを残したままの状態となり、集中力が低下した状態を継続したまま一日を迎えることになります。
集中力が低下した状態で、無理に活動しなくてはいけない状態になってしまうと、精神状態が不安定の状態も継続され、イライラをコントロールできなくなってしまうのです。
ストレス解消ができないため
嫌なことや、不安でイライラしたことがあっても、一晩眠りについたらすっかり忘れてしまっていたという経験をしたことはないでしょうか。
真剣に深く悩んでいたことでも、ぐっすり眠った後になると「なんであんなことで悩んでいたのだろう」といった不思議な感覚になることもありますよね。
このように、睡眠には脳が受けたストレスや悩みをなくす効果もあるのです。
そのため、寝不足の状態が続いてしまうと、このストレスをなくす効果が薄れてしまい、イライラや悩みが解消できずに体に積もり続けてしまいます。
積もったストレスが体に残り続けることで、心の状態が不安定になり、精神状態のコントロールができず、更にイライラが溜まってしまうといった悪循環に陥ってしまうのです。
寝不足のイライラをすぐに解消する方法
寝不足は体にさまざまな悪影響を及ぼすため、毎日しっかりと睡眠をとることが理想です。
とはいえ、人によっては仕事の都合などの理由から、寝不足の状態で一日を乗り切る必要に迫られることもあるでしょう。
そのような方に向けて、すぐにできる寝不足のイライラを軽減させるためのコツを紹介するので、ぜひ実践してみてください。
短時間の仮眠をする
10~20分程度の軽い仮眠は、イライラを軽減させるために良い効果があります。
仮眠をすることで、寝不足による症状が軽減され、イライラ解消や、仕事や勉強へのパフォーマンス向上効果を促します。
ただし、30分以上の長い睡眠や15時以降の仮眠は、睡眠リズムを狂わしてしまう原因となるため避けましょう。
仕事中の休憩時間などを活用して、日頃から仮眠する癖を付けてみてください。
仮眠の効果を高めるためには、アイマスクなどの快眠アイテムを使用するのも効果的です。
深呼吸をする
イライラする気分をコントロールする方法として、ゆっくりと深呼吸をするのもおすすめです。
落ち着かなかったり、イライラしたりしていると感じた時は、その瞬間に思い切り息を吸い込み、ゆっくりと吐き出しましょう。
寝不足により不快感やストレスを覚えるときは、無意識に浅い呼吸になっていることが多いです。
意識的にゆっくりと呼吸をすることで、緊張状態を緩和させる効果があり、体をリラックスした状態にします。
どうしてもイライラしてしまうときには、自分の呼吸に意識を向けてみてください。
散歩をする
もし、外出できる状況であれば散歩をすることも、イライラを軽減させるために有効です。
良い天気の日に行う散歩は、気分転換にもなり、溜まっているストレスを解消することにもつながります。
特にデスクワークの多い職場の方や、普段から運動をする習慣がない方は、ぜひ隙間時間を活用して散歩を取り入れてみてください。
普段から「エスカレーターを使わずに階段を使う」「自転車ではなく徒歩で移動する」といったように、できるだけ体を動かすような行動を心がけることもおすすめです。
寝不足にならないための4つのコツ
睡眠不足が慢性化すると、ベッドの中に入ってもなかなかすぐに寝つけないこともあるでしょう。
そうなってしまうと、寝られないことによる罪悪感に悩むこともあるのではないでしょうか。
寝付きを良くするためには、良い生活リズムを取り入れ、快眠しやすい環境を整えることが大切です。
寝不足に悩んでいる方は、以下で紹介する内容をチェックしてみてください。
睡眠の質を高める
寝不足によるイライラを解消させるためには、ただ睡眠時間を長くすれば良いというわけではなく、睡眠の質を高めることも大切です。
睡眠の質を高める方法は、以下のようなものがあります。
- 就寝前にはスマホやパソコンを見ない
- 睡眠前の過食や飲酒は控える
- 寝る前に軽くストレッチをする
また、なかなか寝つけないときでも「早く寝なくちゃいけない」といったように自分自身にプレッシャーをかけてしまう考えを持つことは避けましょう。
逆に、自分を焦らせることにつながり、更に寝つきが悪くなってしまいます。
なかなか寝付けない時は、一旦布団から出て、静かな環境で温かい飲み物を飲むなどをしながら心を落ち着かせることもおすすめです。
午前中に日光を浴びる
朝起きてすぐ、午前中に日光を浴びることは、寝不足解消に有効な方法です。
午前中に日光を浴びると、人間の体には「セロトニン」という脳内物質が分泌されます。
セロトニンとは、脳の興奮を抑えて精神状態を安定させる効能を持つ物質で、ストレス軽減にも大きく作用し、イライラの抑制にも良い影響を及ぼします。
また、朝に日光を浴びることは、体内リズムを正してくれる効果もあります。
メラトニンと呼ばれる睡眠欲求を促進させる物質は、日光を浴びてから約13~14時間後に分泌が促進されます。
朝に日光を浴びることで夜には自然に眠気が増し、快眠しやすくなることで、日中の活動にも良い影響を及ぼすでしょう。
カフェインの摂取量を抑える
カフェインには、集中力を高めたり、疲労感を抑えたりする効果があり、日頃から好んで摂取している方も多いのではないでしょうか。
この、カフェインの過剰な摂取も寝つきを悪くしてしまう要因となってしまうため、注意が必要です。
仕事中や、眠気覚まし目的での適量の摂取であれば問題ありませんが、過剰に摂取してしまうと夜に脳が興奮状態になってしまい寝付きに悪影響を及ぼします。
コーヒーなどに含まれるカフェインは、摂取後に6~8時間は体内に残るとされています。
そのため、寝る前の8時間前からはカフェインの摂取を控えることが、良い睡眠をするために重要となりますので意識しておきましょう。
どうしても寝る前にコーヒーを飲みたいといった方には、カフェインレスのタイプを選ぶと良いでしょう。
適切な睡眠時間を把握する
快適な睡眠をするためには、人それぞれに合った適切な睡眠時間を把握しておくことが重要です。
適切な睡眠時間に関しては、6~8時間が理想と提唱されることが多いですが、この時間はあくまで目安であり、理想的な睡眠時間には個人差があります。
4時間の睡眠で最高のパフォーマンスを発揮できるという方もいれば、10時間寝ないと本調子がでないという方もいるでしょう。
年齢や体質、生活スタイルなどによっても、適切な睡眠時間は変わるため、自分自身に合った適切な睡眠時間を把握しておきましょう。
「起床時に疲れが残っていないか」「日中の活動に支障がでないか」といったポイントを目安にして、どのくらい眠れば本調子が出せるのかを日頃からチェックしておくことが大切です。
寝不足によるイライラが引き起こす危険性
ここからは、寝不足状態が続いたときに日常生活の中で起こりうる危険性について見ていきましょう。
寝不足により適切な睡眠時間が取れない状態が続くと、心身へ悪影響を及ぼし、思わぬトラブルを引き起こすこともあります。
ここで紹介するリスクを把握しておき、寝不足にならないように日頃から対策を練っておきましょう。
心と体が不安定になる
寝不足の状態が続くと、不安感の高まりや抑うつ傾向が強まってしまうといったような精神状態の変化が表れることがあります。
普段の生活で情緒不安定になったり、激しく落ち込みやすくなったりといった症状が出ているときは、寝不足が原因となっているかもしれません。
また、寝不足は身体的なダメージも大きく、無理をし続けていると仕事中に倒れる心配もあります。
何日寝不足になると倒れるかは一概には言えませんが、寝不足が続き、頭痛やめまいといった症状を感じ始めたときは警戒が必要です。
仕事でのミスが多くなる
寝不足は、集中力や認知力の低下につながるため、仕事へのパフォーマンスにも影響します。
細かい資料をチェックしたり、緻密なデータや数字を扱ったりするような、集中力が必要な作業を行う時には注意しましょう。
寝不足による集中力の低下により、普段はしないようなミスをしてしまうことも考えられます。
場合によっては、企業や取引先への損害を与えてしまうこともあるかもしれません。
怒りやすくなる
寝不足が引き起こす影響として、脳の感情をコントロールする機能が働かなくなり、怒りやすくなってしまうことも考えられます。
些細なことでもイライラしてしまうようになり、家族や友人、仕事の同僚などの周囲の方とのコミュニケーションが難しくなることもあるでしょう。
チームメンバーとの円滑な情報共有ができずに業務に支障をきたしてしまったり、主婦の方であれば育児でイライラしてしまったりすることも。
日頃から「怒りっぽい」「キレやすい」と感じている方は、寝不足が原因となっている可能性があるため、しっかりと睡眠を取ることを心がけましょう。
事故を巻き起こす可能性も
寝不足の状態が続いているときに特に注意が必要なのが、認知力や集中力低下の影響による重大な事故です。
考えられる事例として、車やバイクでの移動時による交通事故があります。
寝不足でイライラしている状態での運転は、脳内でネガティブなことを考え込んでしまったり、周囲への注意力が散漫になったりと、安全運転への意識が欠如してしまいがちです。
そのため、寝不足状態による運転は、取り返しのつかない惨事を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
適切な睡眠がとれていない状態のときは、運転をする機会があっても、無理はせずに別の方に運転してもらうなどの方法を検討し、体を休めることを第一に考えましょう。
寝不足解消は生活スタイルの見直しが重要!
寝不足の状態になると普段からイライラしやすくなったり、集中力が欠けやすくなったりと日々の生活のあらゆる場面に悪影響を及ぼしてしまいます。
また、長い期間寝不足状態が続いてしまうと、心や体に重い健康被害をもたらすこともあるため注意しなくてはいけません。
良い健康状態を維持するためにも、日頃から適切な睡眠をとる意識や対策を持っておくことがとても大切なのです。
寝不足に悩んでいる方は、ぜひ本記事で紹介している内容を参考にして、少しずつ改善できるように意識してみてくださいね!
「心と体を動かす文章」の発信をモットーに活動するWebライター。休みの日は筋トレをしたりゲームをしたり。有益な情報を分かりやすくシェアしていきます!